2006.09.19 NEW YORK

[Setlist]
I Can't Explain / The Seeker / Anyway Anyhow Anywhere / Fragments / Who Are You / Behind Blue Eyes / Real Good Looking Boy / Sound Round / Pick Up The Peace / Endless Wire / We Got A Hit / They Made My Dreams Come True / Mirror Door / Baba O'Riley / Eminence Front / Black Widow's Eyes / Mike Post Theme / You Better You Bet / My Generation / Won't Get Fooled Again

(encore) Pinball Wizard / Amazing Journey / Sparks / See Me Feel Me - Listening To You / Tea And Theatre


The Who、MSG2日目。
昨日の疲れを残したまま、それでもあちこち見て回りたい気持ちが勝ったので、NY観光を本格的に始める。チャイナタウンを散策したり、グラウンド・ゼロを複雑な思いで眺めたり、ウォール街をうろついたり、ウィンドウショッピングを楽しんだり。
そしてこの日も、Whoファンが集まるバーにてライブ前の盛り上がりを楽しむ。映像の音声、話し声、とにかくにぎやかだ。NYにはこんなにWhoを愛している人がいるんだ、と感動に近いものを覚える。

この日は「まぁ折角だから前座でも見ておこうか」ということで、少し早めに入場。4年前にアメリカでThe Whoのライブを見たときは、Counting Crowsが前座だった。彼らのことは全く知らなかったのだが、演奏はとても楽しめた。今回は…うーん、私の好みではなかった。会場もお世辞にも盛り上がっているとは言い難い状況だったし、ビジネスの関係でこの人たちが前座になっただけなんだろうな、という裏事情まで垣間見えるような、The Whoとはかけ離れた感じだった。

今日の席はステージの真横2階席。Pete側である。ステージを真横から眺めるような場所で、アリーナの客席の様子まで見えるある意味特等席。周りの客層は昨日と違い、Whoファンと共にVIPパスのシールを胸に貼った人たちも見受けられる。VIPってこの場所だったの?とちょっとびっくり。 座席には、MSGの今後の予定の書かれたチラシも置いてあった(昨日の席にはなかった)。見ると、Eric ClaptonだのRoger Watersだの、興味を惹かれるライブ予定が。10月かぁ、まさか2ヶ月続けて渡米するわけにもいかないし…ともちろん潔く諦めたが、こうやって次々と大物ライブを見ることができるNYの人たちを羨ましくも思った。

昨日と同じく8時45分ごろ、The Who登場。私の座っている席のほぼ真下から登場してくるような感じで、間近で彼らの登場を見られたことにワクワクした。
Pete側なので、視界に入ってくるのはRoger、Rabbit、Pete、そしてZak。Simonはちょっと見づらく、Pinoに至ってはほとんど見えない状態だった。Peteも見たいが、なぜかRogerに目が行ってしまう。あの独特のマイクさばきは、いつ見てもホレボレする。(ただこのライブでは新曲を多めにやったこともあり、マイク回しのパフォーマンスはそれほど多くなかった)
音については、昨日感じたこもった感じは全くない。やはり昨日は場所が悪かったのか(機材トラブルもあったようなので、一概には言えない)。何よりも新鮮だったのが、アリーナ前列を陣取っているWhoマニアとも呼ぶべきコアなファンたち。すごい盛り上がり!PeteやRogerが何か言うたびに反応がすごいし、「君は昨日も来てたよね」とPeteにMCで言われるくらいのファンまでいた(ものすごく目立った人だったのか?)。
そんな彼らでも、やはり新曲メドレーでの反応はイマイチだった。座る人も多い。私は昨日は疲れの余り座ってしまったのだが、今日はずっと立って聴こう!と妙な決意をしていたので、立って聴き入っていた。昨日既に聴いていたので、今日は割と自然にメロディーが入ってくる感じがする。新曲に対しては、聴き込んでいくと良くなっていくタイプの曲なのか、と漠然と思った。

セットリストは、昨日と全く同じ。1、2曲くらい入替えがあるのかと思ったが残念。私が見に行く時は、今まで必ず2日とも同じセットリストだ。もっと見ろってことか?
でも例えセットリストが昨日と全く同じであっても、昨日の何倍もライブを楽しんでいる自分がいた。至近距離で彼らを見られる幸せ、ビールを買いに行くこともなくひたすらWhoと共に楽しんでいるファンたちに囲まれた席で見られる幸せ、時々Peteがこちら側を見てくれる幸せ、そして昨日より迫力あるライブを見られる幸せ。

本日のPeteは、昨日とうって変わってよくしゃべる。例によって何を言ってるのかよく分からないが、「You Better You Bet」では「最後のヒット曲だ」と言って観客を笑わせたりしていた。昨日より、演奏もノっている気がする。人間だし、日によって調子も違って当然だし、レコードやCDと違ってこういう違いを楽しむのもまた「生」の醍醐味なのだろう。

しかしその「生」を、予想外の形で目の当たりにすることになった。 アンコールで「Amazing Journey」に差し掛かったころから、Rogerがしきりに肩を押さえ始めた。首をかしげたり、肩を回すようなそぶりを見せたりする。そのうちマイクを持ちかえた。どうやらマイクを持つのも辛いような状態に陥ったらしい。
「Sparks」で、普段ならタンバリンを2つ持って派手に叩くはずが、片手でしか持てない。仕方がないのでそのタンバリンを太ももに打ちつけ始めたが、いつもの迫力は出ていない。4年前に見たときはタンバリンが破壊される様子を見てびっくりしたものだが、今回は破壊どころか、タンバリンを叩く事すらままならない状態。
だんだん心配になってきた。声は出ている。見る限りでは、脱臼しているわけではなさそうだった(脱臼だったら歌うどころではなかっただろう)。マイクを回すパフォーマンスの時に肩を痛めてしまったのか?(そうは見えなかったが。普通にしている時に突然、といった感じだった)いつまでも若く見えるとはいえ60歳を超えて、あの超人的なパフォーマンスで体は相当やられているのではないか?救いなのは、これがライブ序盤ではなくてアンコールだったということくらい。

最後の「Tea And Theatre」でも、マグカップを持つ手が辛そうだった。まだアメリカツアーは始まったばかりで、これから過酷ともいえる過密スケジュールは続くというのに、Rogerの肩は大丈夫なんだろうか?心配なまま、ライブが終わってしまった…。中断せずに、最後まで無事に終わった事には感謝せねばなるまい。

後日、Rogerの肩については何のNewsも聞かなかった。どうやらあの日だけだったようだ。少し安心した。

(2007/08/07 みるきー)


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