2006.09.18 NEW YORK - 2

[Setlist]
I Can't Explain / The Seeker / Anyway Anyhow Anywhere / Fragments / Who Are You / Behind Blue Eyes / Real Good Looking Boy / Sound Round / Pick Up The Peace / Endless Wire / We Got A Hit / They Made My Dreams Come True / Mirror Door / Baba O'Riley / Eminence Front / Black Widow's Eyes / Mike Post Theme / You Better You Bet / My Generation / Won't Get Fooled Again

(encore) Pinball Wizard / Amazing Journey / Sparks / See Me Feel Me - Listening To You / Tea And Theatre


この日は朝から移動だった。ネブラスカ州オマハからシカゴを経由して、12年ぶりのNY。
最初の飛行機が遅れてしまい、シカゴ空港では乗り継ぎ飛行機に乗るために巨大な空港を走り回り、NYについた時にはすでにくたくた。朝に出発したにもかかわらず、時差の関係もありNYの宿に到着したのは夕方になっていた。
久しぶりのNYは相変わらずの喧騒で私達を出迎えてくれた。しかし、随分と安全になったものだ。以前来た時は「このアベニューから先には立ち寄らないように」と旅行会社から注意を受けてビビッて近寄れなかった、スポーツそして音楽の殿堂Madison Square Garden(以下MSG)。今はすっかり普通に歩ける(もしかすると当時は怖がりすぎてただけかもしれないが)。
会場の周りのバーやパブはどこも「THE WHO」と書かれた看板。どうやら音楽をかけたり、ビデオを流したりして開演前に盛り上がろう!というやつらしい。おそらくミュージシャンが変わるたびに、看板も変わるんだな、と妙に感心しながら別のレストランで食事を済ませた後、満員のパブにとりあえず入り、やたらとビールを飲んでいるWHO-Tシャツの男性群に圧倒されていた。

この日は前座を見るつもりがなかったので、8時半ごろ会場を目指す。John LennonもGeorge Harrisonも、Led ZeppelinもPink Floydも演奏したあのMSG。1968年にできたらしいが、40年近く経っているという古い印象はない。



8時40分ごろ、席に到着。今回は旅行の同行者として夫も一緒なので、ケチって3階席。ステージを上から見る感じで少し遠い。豆粒とは言わないが、表情などは全くわからないだろう。周りはWHOファンと、「まぁ一度WHOを見ておこうか」という感じの若い客と半々な感じだ。
「たぶん9時ごろから始まるよ」と話してたら、8時45分頃にいきなりThe Whoの面々が登場し、心の準備もないままに突然始まってしまった。しまった、もう少し早めに会場入りして、始まる前のドキドキな気持ちを味わっておくんだったと後悔しても後の祭り。

曲はいつもどおり「I Can't Explain」から。やはりThe Whoはこの曲から始まるのが相応しい。しかしちょっと気になるのが音響。妙にこもって聞こえる。ここが音楽ホールでないのは承知しているが、何だか想像していたより音がよくないのにちょっとがっかり。もしかすると自分の座っていた席のせいかもしれないのだが。
周りはもちろん、そんな事にお構いなく盛り上がっている。私のすぐ前に座っていた巨体のオバサンは立ち上がるのも杖を使わないといけないくらいだったのだが、「よっこいしょ」といった感じで立ち上がっているし、おじさんたちはRogerと一緒に歌いまくってお祭状態。そして曲の合間にビールを買いに行く人の多い事!その度に人が前を通るので、ちょっと落ち着かない。

お馴染みの曲が続いたあと、とうとう新曲が登場。シングル曲は知っていたものの、この時まだ発売されていなかったアルバムからの演奏に、場内は少し盛り上がりを欠いたように感じた。座りだす客多数。確かに聞いたことがない曲だし、どんな曲なのかじっくり聴いてみよう、と思った人もいるだろう。しかし、ここぞとばかりにトイレに立ち上がる人も多数。うちの夫も我慢できなくなったのか「ちょっと行ってくるよ」と出て行く始末。
今にして思えば、まだ発売前のアルバムの曲を聴けるなんて機会はそうそうないのだし、自分としてもその貴重な機会をもうちょっと楽しめばよかったのに、と思う。ただその時は、MCもほとんどなく、淡々と進んでいくライブ(そもそも私にとっては突然始まってしまったし)に乗り切れていなかったのも事実。

なんとなく淡々と新曲が演奏された後、突然「Baba O'Riley」のイントロ。今までとはうって変わって、ヒートアップして盛り上がる観客。あまりの落差に苦笑せずにはいられなかった。
しばらくして夫がお手洗いから戻ってきたが、トイレにもスピーカーがあって音は聞こえていたらしく、「Baba O'Riley」のイントロに「え〜?!始まっちゃった!?」と慌てていた人が何人もいたらしい。油断は禁物なのである。

今まで過去に4度The Whoを見てきたが、今回が一番MCの少なかったライブのように感じた。私の場合しゃべっている事の3分の1も理解できていないのだが、何となく「淡々さ」があるような気がした。
個人的に嬉しかったのが、後ろのスクリーン4枚を使った演出。「You Better You Bet」の時に大好きなSteve Marriottの姿が映し出された時は、飛び上がらんばかりに喜んだ!ただの演出だとしても(60年代を象徴する写真の1枚として使われていた)、The Whoのコンサートで使われているという事実が嬉しかった。
ただ、そのスクリーンの演出にどうしても目がいってしまい、肝心のメンバーの姿をあんまり見ていなかったのは私の反省点。後ろの方の席だと仕方ないのだけど。オペラグラスを持つ習慣がないが、やはりこれだけ大きい会場だとあった方がいいと感じた。

「Won't Get Fooled Again」でRogerよりもむしろ周りの観客の叫び声を聴いたあとは、おなじみのアンコール。「Who、Who、Who…」という海外ではおなじみのコールはあんまり揃ってなかったが、私の前の巨体オバサン(新曲以降はずっと座ったままだった)が、自分の杖をコールに合わせて床に叩きつけていたのが印象的。
Tommyメドレーで締めくくった後は、PeteとRogerだけでこれまた新曲。マグカップを持ちながらの「Tea And Theatre」でしっとりと締めくくるというやり方は新鮮ではあった。ただ、もうちょっと盛り上がったまま終わってもよかった、とも感じた。

全くファンでもない夫を半ば強制的に連れて行った手前もあり、気も使いつつのライブは正直消化不良気味だった。でもいいや、明日は1人でじっくり前の方で楽しんでくるから。

(2007/08/02 みるきー)


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