2005.12.18 The Attic Christmas Special


2005年、The Whoとしての活動は、結局LIVE 8だけで終わろうとしている。しかし、なんだかんだと言って、滅多に無いくらい活動的なPeteを"リアル"に見ることができた一年だったのではないかと思う。それは、彼の現在のパートナーRachel Fullerに因るところが大きいのは一目瞭然だ。彼女がブログを始め、Peteも始めた。彼女がウェブキャストで番組を持ち、Peteが毎回のようにゲストで出演した。さらには、特別企画でライブまで…。
そして今日、12月18日にも1つの企画が行われた。Rachelの番組「In The Attic」のクリスマススペシャル。題して「The Attic Christmas Special」。もちろんPeteもSimonも出演。

このライブはインターネットでのウェブキャスト。しかしいつもの「In The Attic」と違うのは、Pay Per View、つまり有料放送であること。チケット(視聴のためのIDとパスワード)が購入できるのは、先着500人のみだった。MacのSafari環境でインターネットをしている私は、なぜだかチケット購入が画面に進めず、ずっと諦めていたが、前日になってとつぜん問題が解決。無理だと思っていたチケットも無事に購入できた(Sold Outしたのかな?)。ちなみに、今回の試聴代はたったの4USドル(約500円)で、全てチャリティーに寄付されるそうだ。配信の技術的な問題が続いてたため、Rachelのサイトでは、「見れなかった方には返金します」と書いてあったが、Peteたちの活動に対して500円払い(見れずに無駄になっても)チャリティーになるならいいや、という気持ちでさほど気にもしなかった。

日本列島を大寒波がおそった18日朝。(イギリス時間:17日22時スタートのため)6時に起きて朝食をとり、ベッドにiBook(無線LAN)を持ち込んでスタンバイOK。念のためと思って、6時30分からウェブキャストのサイトにログインをしてみた。すると、すでに出演者がそろっているではないか。何やら雑談をしている。Rahcelの「緊張している?」という質問に、Mikeyが「とっても緊張している」と答えている。この後、画面が暗くなり、しばらくしてキャンドルとライトが灯されたAtticの部屋だけが映し出された。どうやら、先ほど出演者が勢揃いしていたのは、座り位置とカメラの調整だったようだ。そして、日本時間7時…。

予定時刻を少し過ぎた7時6分、RachelとMikeyがいつものAtticのように座り、アカペラでクリスマス・キャロルを歌った。ティータオル(日本で言うところの手ぬぐい)を頭に乗せて、イエス・キリストの降誕祭の雰囲気を出していた。Rahcelが「これから3時間、私とMikeyのクリスマス・キャロルよ。ゲストはなし。」という冗談で、番組が和やかにスタート。続いてMikeyが「Peteに捧げます」と言って、アコギで1曲歌った。「どこのPeteよ?」とRachelに突っ込まれ、「君のPeteだよ」と返すMikey。いつものAtticコンビのノリだ。

7時11分。1人目のゲストは、Rachelの友人Jerry。レイチェルの曲に合わせてキレイな声でナレーションを入れていた。続いて2曲目を歌うRachel。ピンクのドレスに身を包んで、ピアノを楽しそうに弾いる。

7時35分。カメラを切り替えてBasement(地下)が映った。そこにいたのはSimon。アコギ1本で情熱的にロックする姿は相変わらずだ。1曲終わった後、番組のメインはBasementに移り、RachelやMikeyも降りてきた。Simonは2曲目を歌う前に曲の解説を…。「次の曲は「Vibrate!」。4年前に亡くなったStuart Adamsonに捧げます」と。StuartはBig Countryのメンバー。今、Big CountryのMark BrzezickiとThe Casbah Clubを組んでいるSimonにとっては、近い人だった。亡くなったのは、ちょうど4年前、2001年12月16日。2、3日前にSimonのブログにアップされた「Vibrate!」の歌詞と合わせて、グッとくるものがあった。

7時47分。続いてはRachelのステージ。「この曲はリハーサルしたことないのよ。ぶっつけ本番」という彼女の弁明に、「まさに「In The Attic」だね」と冗談を言うPete。彼女の歌った曲は、喫煙についてのものだった。「F***」の言葉のなんと多いことか…。Rachelはその後、3、4曲続けて歌った。

8時。とうとうPeteが登場。アコギを手に曲の説明をした。「この曲はまずギターで作って、それから歌詞を付けた。当初のタイトルは「Marty Robbins」だったけれど、最終的に「God Speaks to Marty Robbins」になった」と。Marty Robbinsはカントリーミュージシャン。Peteがその人をモチーフにして曲を作ったのなら、彼の音楽も聴いてみたいと思った。

8時5分。Peteの歌の後に、スタジオは再びAtticへ。Rachelたちのプレゼント交換が始まった。まさにクリスマスな雰囲気。Pete Townshedがクリスマス・プレゼントを開けるところを生(ライブ)で見ることができるなんて…(このコメントは、Rachelのブログにリアルタイムに書き込まれていたもの)。RachelからPeteとMikeyへプレゼントが渡された。銀の包みの中に入っていたものは…なんとiPod。以前、RogerはiPodを持っているとインタビューで答えていたが、これでPeteもiPodユーザー。一体どんな曲を入れるのだろうか…。RachelからSimonへのプレゼントは、なんと意外なネクタイ(スカーフ)。最近はずっとモッズ系ジャージのSimonは、このネクタイをいつ着用?!そして、ここでRachelの妹Beckyが登場。彼女からのプレゼントは大きな包み。開けると、中にはPete、Rachel、Simon、Mikeyそれぞれの名前が刺繍されたクッションだった。なんとも和やかな雰囲気。

8時16分。再びBasementへカメラが移り、Mikeyが1曲歌った。合間にPeteのギター・テクニシャン(エンジニア)が紹介されて、Mikeyの2曲目へ。
8時29分。続いてPeteの第二ステージ。「台所にいてちょっと作り始めた曲」と言われた「How Can I Help」という新曲を説明しているときに、フォークシンガー・ソングライターのMartin Carthyの名前に言及した。しかし、ここらへんから私のストリーミングの調子が悪くなり、映像が停止してしまった。音も良くない。一体、Carthyの何?彼に捧げた曲なのか?それとも、彼に影響されて作った曲なのか???焦って、Rahcelのブログを除いてみると、同じような状況で映像が悪くなっている人が多いようだ。リアルタイムで、(エンジニアに対する)状況説明が書き込まれている。仕方が無いので、しばらくそのままで見続けることにした。最近の「In The Attic」にはよくあるテクニカル・トラブルだ。

8時37分。Peteが歌った後に、同じセットに座ったRachelに対して、「それ、マイ・マイクだから」と言うPeteがなんとなく可愛い。そのPeteのマイクで短いアカペラを歌った後は、再びSimonのステージ。今回は曲の説明はなかった。以前にも聴いたことのある曲だけれど、タイトルが思い出せない。相変わらず映像は止まったまんま。頑張って、Eelpieのエンジニア!
次のRachelの曲は「Broken」。彼女曰く、「ショパンの楽曲が根底にある」そうだ。Rachelは確かクラシックの出。ピアノの腕はなかなかなもの。弾いている姿も楽しそうで良い。そういえば、オープニングのときはピンクのドレスだったが、いつのまにか白のパンツ・ドレス・スーツに着替えている。毎回「ファッション・ティップス」(いわゆるファッション・チェック)を行っているだけある。衣装はいつも気合いが入っている。話がそれたが…ステージではRachelの次の曲。画面が変わらないからつまらないが、どうやらRachelのバンドのドラマー(?)か誰かが参加して、タンバリンを叩いているようだ。残念なことに名前も聞き取ることができなかった。

8時56分。「ステージに5人もいるから、何をやろうか?」というRachelの一声で、始まった曲はなんと「I'm One」。Rachelがまず歌い出し、ボーカルはリレーでバトンタッチされていった。この様子、ちゃんとした映像で見ていてた人が羨ましい。私の画面は相変わらず、静止画のRachelのまま…。曲が終わった後、次に何が始まるのか、映像がないので予想もつかず、ちょっとドキドキするのも、まあ良いか…とポジティブに考えてみる。チューニングの音と、Peteのぼそぼそしゃべる声だけがパソコンが聴こえてくる。音だけ聴いていると、生(ライブ)であることを、あらためて実感できた。なんて、素晴らしい世の中なんだ。テクノロジーが地球の裏側の世界をつないでいる。いや、世界中をつないでいる。Rachelのブログにも、イギリスやヨーロッパ各国、アメリカからリアルタイムで書き込みがされていっている。残念ながら私はBloggerではないので、書き込みはできないが…。

9時2分。「次の曲は「Breathe」という説明と共に、Rachelの曲が始まった。そして映像が少し動いた。ピアノに座って歌うRachelの映像に、かぶせて映るギターを弾くPeteの姿。二人が一緒に音楽をやっている、その様子がそのまま表現された映像だった。ギターを弾く度にメガネを取り出してかけるPeteの姿も、なんだか微笑ましい。この年の差カップル、なかなか良いのではないだろうか。少なくともPeteに活力を与えていると思う。

9時7分。奇跡的にストリーミングが復活し、映像がスムースに動くようになった。そして、そこに映ったのはバンジョーを手にするPete。期待が高まる。そう、次にやった曲は「Blue Red And Grey」。この曲を聴くと、なぜだかKeithのことを思い出して泣けてくる。たぶんアルバム『THE WHO BY NUMBERS』で、次の曲が「How Many Friends」だからだろう。大きなPeteが小さなバンジョーを抱えて、かがみ込むような感じで歌う姿が大好きだ。そして、その時、ステージのふちに座ってしんみりと聴いているSimonの姿も、なんとも言えず…。

9時25分。Peteの「Blue Red And Grey」の後に、RachelとMikeyのコンビで数曲演り、全員がAtticへ移動した。そこでしばしのトーク。クリスマス・クラッカーをみんなで鳴らして、中に入っているプレゼントを見せ合っている(イギリスのクラッカーは、大きなキャンディーのような形をしていて、両側を引っ張って音を鳴らす。そして、破れた包みの中から、小さなおまけと紙の王冠が出てくるのだ)。Peteのクラッカーの中に入っていたのは、どうやら小さな本(クイズ・ブックまたはジョーク・ブック)。Peteはそれを読んでいた。紙の王冠をかぶった出演者を見て、こっちもすっかりクリスマスな気分になった。そして、これがエンディング。「じゃあ、さよならを言って、スイッチを消して…」と言うRachelの言葉で、番組はちょっとあっさりと終わった。

9時45分。その後に、Simonが「Girl in New York」歌っているライブ映像(12/4)が流れてきた。私が一番好きなSimonの曲。番組の後に、これを選曲して流してくれるなんて、なんと粋な!と思ったら、どうやら通常のTowser TVに戻って「BASEMENT JAM」を流していたらしい。いつまで見ていてもきりがないと思ったので、途中でプレーヤーを終了させた。

これが今朝の「The Attic Christmas Special」の様子。途中、映像が見れなかったりしたが、とっても楽しめた3時間弱だった。このレポの一番始めにも書いたが、今年は本当にPeteのやっていることをリアルタイムに感じられた1年だったと思う。そんな2005年にふさわしい締めくくり。素敵なクリスマス・プレゼントだったと思う。Rachelの「In The Attic」は、もし来年The Whoがツアーに出れば衛星を使ってツアー中も行おうか…という案が出ている。ツアー中の番組なら、もちろんメンバーが順番にゲスト出演することになるだろう。各国を回るバンドの様子も見れるだろう。色々な意味で、来年もRachelに期待するところは多きのかもしれない。Merry Christmas!!

(2005/12/18 b-ko)


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